100歳まで歩ききるための関節を守る正しい歩き方

正しい歩き方とは?【重心を下げる】

もも裏歩きウォーキング 重心

体においての重心とは?

広辞苑では:有限の大きさを持つ物体の各部に働く力を合成して一つの力におきかえたとき、その力が集まって作用する点。この一点を支えると物体は釣り合う。

 

解りやすく言えば、体の中心であり釣り合う場所という事です。

釣り合えば、体に余計な力が入らず立つことができますし、重心を操ることができるようになるのです。そこがどこかと言えば、【丹田】であります。

臍下3寸・奥1寸とは、よく言ったものです。膀胱の奥3センチくらいのイメージですね。

私が常日頃から言い続けている【下腹部を締める】という行為は、重心を作り出すことと言えます。

 

重心がなく生活してきた人とは?

・下腹部が緩んだまま生活してきた人

・上半身の重みを腰で受けていた人

・出っ尻で生活していた人

・今まで何十年も踏ん反り返って歩いていた人

・お腹から歩いていた人

・肩で姿勢を作って歩いていた人

・左右に揺れて歩いていた人

それらの人達にとって、重心なんて無意識以外の何者でもなかったはずです。

しかし、この重心が将来的に体にとつて、命取りになるのです。

3つの重心移動

日常生活でも、ウォーキングをする時でも、スポーツをする時でも、重心を中央のまま動くということは、体の軸がぶれることなく四方に力を伝えられる最良の形であると言えます。

重心が動いてしまうとしたら、3つの方向が考えられます。

1,左右重心(左右に重心が動いてしまう事)

2,前後重心(前後に重心が動いてしまう事)

3,上下重心(上下に重心が動いてしまう事)

 

「もも裏歩きが出来ていると勘違いするパターン」

「ウォーキングで足に力が伝わっていないパターン」

として一番多いのが、『重心が上がる』 または、『浮き上がる』という現象です。

お尻やもも裏、足首を使おうとすると伸び上がってしまいウォーキングの効果が激減してしまうのです。この現象を防ぐためには、重心を下げて行なう歩き方が必要なのです。

では、一つずつ重心がぶれることで引き起こす悪い例を見ていきましょう。

左右重心がぶれている

体の重心がしっかりしていても、左右に重心がぶれる場合があります。

その理由は、「股関節のぶれ」「膝のぶれ」「足首のぶれ」

これは、足を後ろに引く速さと、足首を外反(足首を外へ返す)ができれば無くなります。

こちらの記事を見れば、左右にぶれない足首の使い方が解ります。

正しい歩き方とは?【足首を立たせて使う】

ウォーキングの際、左右の重心のぶれを無くすには、足を後ろへ運ぶ必要があります。そのためには、お尻やもも裏の筋肉に反応させて使わなくてはなりません。しかし、上下重心を間違えると出来なくなるのです。

その結果、体は伸び上がり、ちっとも前に進む推進力が出ないのです。

前後の重心がぶれている

前後に重心がぶれているということは、そもそも姿勢がなっていないことを示します。

(1)お腹を出して背中を丸めれば、かかと重心(悪い姿勢)

(2)お腹を締めてみぞおちを出せば、土踏まず重心(良い姿勢)

この二つの姿勢が前後真逆の重心です。

(1)は、重心の中央である丹田(下腹部)が前方にぶれているため、それを戻そうと背中が後方に丸くなり、その結果、かかとに重心が乗っています。

かかとに重心が来ているようだと、股関節は体より後ろへ動かなくなってしまうので、もも裏歩きを行うことができません。

(2)は、重心の中央である丹田(下腹部)がしっかりとしていて、さらに、上半身の重みを下腹部に乗せるようにみぞおちを出しているため、その結果、体の中央の軸である土踏まずに重心が来ています。

重心が中央の土踏まずにあれば、股関節は自由に体より後ろへ動かすことができます。

足の作りを考えると前後重心はよく見えてきます。

かかとより後ろに足は生えていますか?

かかとより前に生えていませんか?

だったら、重心は少し前で当たり前なんです。土踏まずに乗らなければいけません。

上下の重心がぶれている

重心が浮き上がれば、足へ伝える力は半減してしまいます。浮き上がりを防止しながらウォーキングする必要があるのです。

下の図を見てください。かかと重心のパターンです。

この状態をどう思いますか?

背骨が丸く猫背なので重心は下がっていますが、かかと側の体の後ろで下がっています。これだと、足は前にしか出すことができません。お尻やもも裏の筋肉を使わずに歩いているのです。

 

下の図を見てください。真っすぐパターンです。

天井から引っ張られる。壁に沿って全部がくっつく様に立つ。

これらの間違った姿勢の作り方をやってしまう人のパターンです。

これで合っていると思いますか?真っ直ぐなら、ただの棒です。棒状のものが沈むわけないのです。重心を下げようにも無理なのがわかります。ふんぞり返るような歩き方になってしまいます。

 

下の図を見てください。土踏まず重心パターンです。

一見、前に出ているようですが、頭と背中は前には出ていないので、前に行き過ぎる事はないのです。

下腹部を締めることにより、骨盤が立ち、みぞおちを出すことにより、胃の真裏辺りの背骨が前弯し、背中がリラックスしているので軽い後弯になっています。

この形が重心を下げることのできる基本姿勢なのです。

正しい立ち方からウォーキングを始める

重心を下げるポイント

ここからさらに体幹(インナー)を使って、重心を下げることができます。

前に出したみぞおちを意識的に下げるのです。

決して、下腹部を緩めてはいけません。下腹部の上に、胃より上の上半身を乗っけるようなイメージです。そのまんまの形で歩くのです。

上半身が浮けば、下半身に力が乗る訳ありません。

この浮きたがる力を制御してこそ体幹を使うという事なのです。

文章だけの説明で足りない方はこちらのYouTubeもご覧ください。

 

私の職業で、良い例があります。

マッサージの際、全体重をかけても全然力が足りない人がいます。その人は体重60キロとしましょう。しかし、体重70キロの人にマッサージされるより60キロの人の方がより深く入り、よっぽど効くのです。

そんな経験、皆さんもありませんか?

私もマッサージに行って、体格いいからこれは効くだろうな〜と思ったらヘタレなマッサージで、この子で大丈夫かな〜と思ったら、すごい力でいい感じのマッサージなんてことがあります。

この力が体幹なのです。

重心を下げ使うということは、体幹の筋肉をいつも使う事にも繋がってくるのです。

技量の高い治療家は、体重よりもさらに上の力を出せます。

つまり、体重+腹筋+肩+上腕+手首+指

これら全ての力が一点の作用点に集中すると、体重をも超えた力になるのです。

この地球上にいる限り重力があるわけですから、それを生きていく体のプラスに出来るか、生きていく体のマイナスにするかは重心の使い方にかかっていると言う事なんです。

二足歩行である私達人間は、重力を味方にしつつ、より健康な体を作る必要かあるのです。

その人類の集大成が、発達発展したジムの器具でもなく、機械を使って自動で筋肉が付くというEMSでもなく、原点に立ち帰った歩き方なのです。

歩き方は、物理学です。

重力を味方につけながらの支点・力点・作用点です。

支点が間違っているからお尻、もも裏がに力が入らないんです。

力点で無意味な筋肉ばかり使っているから、余計なところの筋肉が張るのです。

体が悪くなる方向に作用点が働いているから体が壊れていくのです。

つまり、真逆なのです。

もも裏歩きウォーキングとは、間違った真逆を正しい真逆に戻そうとしているのです。

 

 

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ABOUT US

高木広人
一般社団法人 もも裏歩きウォーキング協会 代表
はじめまして。 【もも裏歩きウォーキング協会】代表の高木広人(タカギ ヒロヒト)と申します。1977年3月10日生まれ 北海道出身 AB型 東京在住 既婚 柔道整復師 整体師 ウォーキングトレーナー  治療歴24年 延べ12万人以上を施術 尊敬する医師の元で整形外科学を140時間以上受講 自らの開発した整体「骨格治療整体」を商標登録 29歳の時に東京都江東区にて、「金の指銀の指」を開業 著書「1日2分もも裏歩きでひざの痛みがたちまち消えた」