側弯症とは、
側弯症とは、背骨がS字に曲がる病気です。
前屈して、背中の高さで曲がりを診たりします。小学校の時の身体測定でやった記憶がある人もいるのではないかと思います。
側弯症と言っても、種類がありまして、
1,先天性側弯症
先天的に、骨に異常がある側弯症
2,神経原性側弯症
神経の障害で筋肉に麻痺が起きてできる側弯症
3,筋原性側弯症
筋ジストロフィーなどの筋肉が萎縮する病気で起きる側弯症
4,特発性側弯症
10歳以下の子供に、突発的に起こる側弯症。
などがあります。
これらは、防ぎようのない側弯症ですから置いといて、問題は次に示す側弯症です。
成人脊椎変性症と言いますが、要するに、小さい頃からや病気ではなく、姿勢の悪化から後天的に起こる側弯症のことです。
腰椎変性側弯症とか、単に変形性側弯症とも言います。
ある年齢を超えてくると、急激に曲がりが強くなってきます。
その原因として考えられるのが、クッションである椎間板です。この画像の緑の部分ですね。背骨の間にすべて入っています。
この椎間板が変性してしまうと、側弯症が加速するのです。
椎間板の変性が成人脊椎変性症を作る
変性とは何なのでしょう?
椎間板の組織が徐々に傷んで、厚さに不均衡が生じることです。全体に薄くなれば、背が低くなります。
23個あるので1ミリずつ薄くなれば、2.3センチ縮まるわけです。
右が薄くなれば、右に傾き、左が薄くなれば、左に傾き、前が薄くなれば、後ろに傾き、後ろが薄くなれば、前に傾きます。
体は、バランスを取ろうとするので、腰椎が左に曲がれば、胸椎(背中)は右に戻ります。
腰椎が前弯(前に反る)すれば、胸椎は後弯(猫背)に戻ります。背骨全体が丸くなれば、首と頭を前に出してバランスを取るのです。
こんな風にしてS字を描きながら曲がっていくのです。
話は戻り、重要なのは、なぜ変性してしまうのかです。
簡単です。重みを分散させていないからです。
つまり、普段の姿勢が下手なのです。その結果、背骨の一部分に荷重が強く加わり、その部分が最初に弱り、変性してしまうのです。
このMRI画像でわかるように、背骨の間が白いのが正常(よく見ると椎間板の真ん中は黒く変性してますが)背骨の間が黒いのが異常(変性してしまっている)
そして、黒い部分が白い部分に比べ、薄くなってきているのがわかると思います。こんな風に部分的に薄くなり、薄くなった側に傾きが出てきて、横に曲がったり、回転したりしてにな側弯症になるのです。
正しい姿勢こそが変性を防ぐ
正しい姿勢の作り方は、著書にも詳しく書いていますし、こちらの記事にも書いています。
普段の生活で背骨への荷重が、分散されていれば、曲がらずに済むのです。
椎間板は23個あるので、69キロの体重なら一つの椎間板に3キロずつ分散されますが、曲がっているところや、反っている所に強い重みがかかるので、分散されず3箇所くらいで強い重みを受けることになります。
・腰椎の4番5番(腰の下)
・胸椎(背中の背骨)の一番丸い所のすぐ下
・頚椎の4番5番
このあたりに集中してくるのです。その証拠に腰椎ヘルニアで一番多いのが4番5番の間。圧迫骨折で一番多いのが背中の下。頚椎ヘルニアで一番多いのが4番5番なのです。
重みが分散されていないということは、
頚椎なら2個の椎間板で5キロ。
胸椎なら2個の椎間板で15キロ。
腰椎なら2個の椎間板で30キロ。
6個の椎間板で50キロも支えていることになるのです
分散されれば、3キロで済むものを8キロ以上の重さを偏って受けていることになるのです。その部分の椎間板が変性して当たり前ですよね。
背骨は23個ありますから、6個以外の荷重を計算すると、
69キロ-50キロ=19キロ。23個-6個=17個
残る17個椎間板は、1.1キロくらいしか重みを受けていないことになります。これだけ、偏った荷重の掛かり方になってしまうのです。
背骨が曲がれば、左右の足への荷重比が変わります。片側の股関節や膝への影響が、やがてやってきます。
クッションが弱れば、背骨自体への衝撃も強くなります。その結果、背骨が変形して出っ張り、神経を押してしまうことになり、しびれや痛みを引き起こします。
そして、何より言いたいのは、極度に背骨が固まり始めるのです。
しかも、悪い形のままです。そうなれば、自分の意志で良い姿勢を作ろうとしても、作れない。というどうにもならないことが現実に起こってくるのです。
正しい姿勢でなければ、もも裏歩きウォーキングはできません。
もも裏歩きウォーキングが正しい姿勢を作りやすくする
しかし、正しい姿勢を作り出すこともできるのが、正しいウォーキングであるもも裏歩きの特徴でもあるのです。
・正しい姿勢を作る時に必要な筋肉。
・正しい姿勢を作るのに邪魔してしまう硬い筋肉。
・正しい姿勢を作るのに必要な背骨の柔軟性。
・正しい姿勢を作るのに邪魔してしまう固い背骨。
普段のウォーキングや、歩き方をすべて、もも裏歩きに変えることによって、固い筋肉や背骨の柔軟性を高め、作りやすくするための筋力を強化することができるのです。
ですから、椎間板が変性して、側弯症になる前に、正しい姿勢を知り、それを日常で繰り返し癖にして、もも裏歩きしていく必要があるのです。
姿勢の作り方のポイントや、もも裏歩きのコツ、歩き方の間違った例などは【もも裏歩きパーフェクトプログラム】で動画説明しています。
正しい姿勢でいるために必要な筋肉は、正しい歩き方により強化されていきます。
側弯症を防ぐために必要な日常においての背筋力の維持については、このYou Tubeでもお話しています。
さあ、年をとって、曲がった背骨にならないように、自分の背骨を自分で守っていきませんか?
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